建築の本をつくるしごと

4,400円(本体4,000円+税)
B5 256頁
発売日 2018. 5/25
ISBN978-4-274-22214-6
装幀・本文デザイン=石曽根昭仁(ishisone design
ある日、構造家多田脩二さんから「新関謙一郎さんっていう建築家ご存知ですか」といわれ、紹介していただいたのがきっかけとなっている。多田さんはそれまでに私が手掛けた本を見てくれていて、「新関さんとやったらおもしろい」と思って推薦してくれたのだろう。会ってすぐ分かった。この人はすごい建築家だと。
この本は、図面集というお題に対して、新関さんが出した回答である。
イメージは料理本と重なる。素材や調理法などが一体となったものが料理であって、それも建築は同じではないか。空間はどういう素材で、どのようにつくられ、暮らしやすいプランニングであるか、光がどのように入るか、植栽はどのようで大雨の日に流れ落ちてこないか、などが緻密に考慮され、それらが混然一体となっているものである。
空間を伝える写真は、料理の写真がおいしそうに見えるかどうかが重要であるのと同様、何かおもしろそうだと興味や関心をそそるものであればそれでいい、と考えた。もし、空間のつくり方が知りたければ、レシピ=図面を見てほしい。そこに素材や寸法、ディテールまで書いてある。最初は写真だけでもよくて、10年後くらいに思い出したように図面を見返してくれればそれでいい…。そんな願いが込められている。
 
このような構成にすることに不安がなかったわけではない。でも、これでよいと確信がもてたのは、実際に新関謙一郎さんの建築をいくつも見ることができたからだ。一目見て、そのあまりの美しさに息を呑んだ。一転、内部空間になるととても居心地がよかった。数段の高さ変化や奥に導くような光、展開の妙に思わずうなった。と同時に、いずれのクライアントも素晴らしく住みこなしていた。あるクライアントは、「住んでいると、新関さんが打ち合わせのときに話していたことがスッと理解できるんです。完成する前はよく分かっていなかったのですが、日々、新関建築の哲学を感じるんです」と仰っていた。

それ以降、迷うことなく、あの体験をどのように本に伝えられるか、という一点に絞って試行錯誤していたように思う。

この本をつくれる幸運に感謝し、
こういう本をつくるためにこの仕事を選んだのかもしれない、と
いま思っている。
  • NIIZEKI STUDIO 建築設計図集-1
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NIIZEKI STUDIO 建築設計図集


新関謙一郎[著]

NIIZEKI STUDIO 建築設計図集
お知らせ/制作中ブログ
ご報告が遅くなりましたが、諸々増刷のお知らせです。

(増刷出来(3月分))
『構造設計プロセス図集』 2刷が出来ました。
『建築のスケール感』 4刷が出来ました。

(増刷決定)
『20世紀を築いた構造家たち』 2刷が決定(4月出来予定)。
『構造設計プロセス図集』 3刷が決定(5月出来予定)。
『矩計図で徹底的に学ぶ住宅設計[RC編]』 4刷が決定(5月出来予定)。
『矩計図で徹底的に学ぶ住宅設計』 8刷が決定(7月出来予定)。
『構造ディテール図集』 6刷が決定(7月出来予定)。



4月30日発売予定の
『若手設計者に贈る 木造住宅の手描き詳細図集』
佳境を迎えています。

著者は中村好文さんに師事した建築家・佐藤重徳さん。
佐藤さんは独立してからいまでも手描きで図面を描き続けており、
その仕事は確かなものがあります。

この本では4軒の住宅を取り上げていますが、
収録される図面はすべて、佐藤さんがこの本のためだけに描きおろしてくれました。
一昨年の冬から作業に入り、ようやく日の目を見る直前まで来たところです。

さらに今回、帯の言葉を伊礼智さんにお願いしました。
伊礼さんと佐藤さんは、お互い修行時代からの仲で、
「30年来のライバルだ」といいます。

デザインは山口信博さん。
A4判とサイズが大きく、迫力満点の本になります。
どうぞお楽しみに。
さて、構造家・大野博史/オーノJAPANの初の単著となる
『構造設計プロセス図集』が2020年2月17日に発売となります。


B5判・176p(本文カラー)・オープンバック製本・本体3500円+税
ISBN 978-4-274-22439-3

【概要】
意匠(建築家)と構造(構造家)のせめぎ合いによって生まれる建築の、
計画から最終案に至るまでの「プロセス」に迫った本。


構造は、建築を成立されるために欠かせない重要な要素です。創造的なデザインであっても、重力や地震に抗えなければ建築は建ちません。そんな創造と現実のあいだに立ち、架け橋となるのが「構造プロセス」です。
本書では、建築家との協働の多い構造家・大野博史が、これまで手がけた作品を通して、「設計の過程に建築家とどんなやり取りがあり、構造の可能性をどのように探求していったか」に焦点を当て、計画段階から実現案へと定着させていくまでの「プロセス」を詳細に解き明かしています。スケッチや写真はもちろん、架構詳細図やディテールなども多数収録。構造設計者だけでなく、意匠や設備等設計者や構造の興味のある若い人たちに手に取ってほしい本です。



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(新刊のご案内)
『ELEMENTS 5つの建築 5つの断章』 
石川 素樹/著 

四六判・160頁・4色刷・オープンバック製本  
2019年11月17日発売 ISBN 978-4-274-22461-4

デザイン 高階瞬
写真撮影 枦木功・西川公朗
印刷 三美印刷 
製本 牧製本印刷

書店店頭には11月17日(日)に並びます。
ぜひ手に取ってみてほしいです。

よろしくお願い致します。

さて、11月近刊のご案内です。

『ELEMENTS 5つの建築 5つの断章』
石川素樹 著 四六判 160頁 オールカラー オープンバック製本

が11月17日に発売となります!!



目次
1 対話/中央の家
2 観察/南荻窪の家
3 全体/望月商店
4 過程/桜丘町のビル
5 細部/西参道テラス

5つの建築を題材に、建築を設計する際の思考の変遷を1冊にまとめました。
各章はテーマとごとになっていますが、1冊を通して読むと、
建築のすべてが詰まっている、そんなことを感じられる本です。
美しい写真も満載です。

ぜひお楽しみに。


10月10日に銀座 蔦屋書店で行われたトークイベントは、
大盛況のうちに終了しました。
お越しいただきました皆様、誠にありがとうございました。

手嶋さん、新関さんとの下打合せでは
これまでの慣例的ではない創造的なイベントにしたい、ということで
作戦を練りましたが、イベント持ち時間の1時間半の中で
確定した部分は特になく、企画した私は「本当にうまくいくのか」
大変心配しておりました。笑

なんといっても、お二人とも自らは積極的に話さないけれど
「質問されれば真摯に答えます」という共通点。
司会をするべきかと、質問だけはたくさん用意しました。

当日、開始早々に想定していた流れを一切気にすることなく
ちがう話をはじめる手嶋さん。内心慌てる私。
新関さんから後で聞いたところ、
「今日はそういう日だと思った」と言います。

新関さんが問題を投げかけ、手嶋さんが応える。
その一言一言が重く、ずしんと入ってくるものでした。
終わってみれば、2人の対話だけで1時間半展開。

皆さんから「とても面白かった」「サロンのよう」
「もっと聞いていたかった」など好評でした。
打上げにも20名を超える方に参加いただき、愉しい夜となりました。

このように喜んでいただけるならば、また企画を練りたいと思います。
ありがとうございました。